Update : 2006/05/29
このページでは、サーバーにインストールしたモニターツール(HotSaNIC)で、C3についてわかった事項をレポートします。
CPUチップ C3については、公表されている情報が実際の製品に適合しているかわかりませんが、サーバー運用中に HotSaNIC で得られたデータから分析したものです。運用日記などの情報からのレポートで、半導体技術などの裏づけはありません。
間違っている記述や考え違いなどありましたらぜひご指摘ください。よろしくお願いします。
![]()
実際の画面では、小さい各グラフをクリックすると大きなグラフがあらわれます。
当サーバーで、HotSaNICで監視しているのは次の項目です。
上記5項目のうち、CPUの動作が反映しやすい 「2、CPUの負荷、プロセス」と「4、CPU内部温度」のグラフに注目し、以下に並べました。
- ネットワークの転送速度
- CPUの負荷、プロセス
- ハードディスクのパーティション使用状況
- CPU内部温度
- ハードディスクの読み書き速度
「CPUの負荷」のグラフでは、Webサーバーへのアクセスがない状態でのCPU使用率をあらわしています。グラフでは、2種類のプログラムが実行されている状況です。以下の ■ は、@HotHaNICの実行(0.5%の山) と ACronの実行(0.2%の山)が観測されています。
![]()
CPUの使用率グラフ
左グラフでの ■ は、ユーザープログラムの実行によるCPUの使用率です。
グラフでの3つの大きなピークは、HotSaNIC自身が実行する1時間に4回の処理です。
その他の小さなピークは、サーバー管理ツールがCRONで実行されて発生したものです。
![]()
システムの負荷グラフ
上記のグラフの ■ システム負荷の発生と同じタイミングでグラフのピークができていることがわかります。
システムの負荷は、上記のプロセスが起動した時以外は、アイドリング状態で低くなります。
![]()
CPUチップ内部温度(1)
CPU負荷の増減と、CPU内部温度の上昇・下降が密接に連携していることがわかる。
CPU内部温度は、上記のシステム負荷のグラグ・パターンとほとんど一致しています。
システム負荷の発生によりCPUの負荷が増加して、CPU消費電力がそれにしたがい増減しています。
さらに、CPU温度のグラフだけを温度スケールを拡大し、時間軸を6時間のグラフで見てみましょう。
注意 次のグラフは、上記の3個のグラフとは、タテ軸の時間間隔と、横軸の温度目盛りが違うので注意してくらべてください。
![]()
CPUチップ内部温度(2)
左のグラフは、上記のグラフの時間軸をちぢめて、タテ軸の32〜36℃の区間を強調したグラフであることを考慮してください。
上記のグラフでは、1時間に4個の大きなピークがあります。サーバーのプロセス発生で、CPUに処理の負荷がかかると、温度が上昇しています。そして、ピーク温度から(上昇時よりも)ゆっくりとドロップしていることがわかります。
上記の温度グラフの推移では、「1時間に4回温度のピークが発生するグラフパターン」が繰りかえられていることがわかります。
● グラフ分析独断流
最初は、HotSaNICの温度のグラフがFAN付の Intel Pentium4 のものとあまりに違っているので、温度センサーの設定ミスと考えていました。しかし、同じ「自宅サーバーWebRing」 で C3を使ったどいなか村さんのページレポート(C3(Ezraコア) 933MHz )を読むと「・ ・ ・ ファンで風を送るとあっという間に運度が下がります ・ ・ ・ 」という一節を見つけました。そしてこの温度グラフのパターンは、C3特有のものであることがわかりました。CPUに負荷がかかると、消費電流が増加し、温度は上昇して下落します。
あくまでもわたしの独断ですが、CPUのC3(Samuel2 800MHz) では、負荷の少ないアイドリング状態では、極力消費電力が少なくなるようにデザインされているのではないでしょうか。 ダイ(CPUのシリコンの基板)の微細化には、消費電力の削減が必須ですから、少ない負荷の状態で、消費電力の比較的大きな機能がCPUチップのパターンから優先的に削除されたのではないでしょうか。(ダイが小さいほど、原料のシリコンウェハーの面積が小さくなるのでコストダウンになる。)
また、Linux カーネルの再構築などの負荷の大きいコンパイル作業では、グラフのピーク温度が40℃以上(通常より4℃高い)に上昇します。しかし、グラフのピークを過ぎると、通常のパターンのように下降します。コンパイル処理で高負荷状態が続くと、グラフはノコギリ型ですが、カーブのボトム(底部分)がジワジワと右肩上がりのトレンドになります。ちょうど、CPU本体の発生した熱がゆっくりと蓄積して温度グラフのボトム部が上昇していく過程がわかりました。
これらのグラフをモニターすることで、サーバー上で動かすアプリケーションの負荷のかかり方がわかりました。
■ 参考資料 1
C3 とのCPU温度の厳密は比較データではありませんが、自前のPC(Pentium4 Socket423 :1.7GHz:RIMM 256MB:冷却ファン付き )に、 Vine Linux 2.6 と HotSaNICをインストールし、温度のグラフを調べてみました。 サーバー上で起動しているのは HotSaNIC とそれに関連するソフトウェアだけです。
![]()
CPU使用率グラフ (Pentium4 )
左のPentium4 でのCPUのグラフは、上記の C3 でのグラフよりも起動しているプロセスが少ない状況であることを考慮してください。正確な比較データでないことをお断りしておきます。
![]()
システムの負荷グラフ
左のグラフでは、C3 よりもグラフのピーク値が少なくて、負荷が少ないことがわかります。
![]()
CPUチップ内温度(Pentium4)
左のグラフは、CPUファンで冷却している Pentium 4でのCPU温度のグラグです。
![]()
Pentium4 の6時間の温度変化
このグラフは、CPUファンで冷却している Pentium 4でのCPU温度変化の6時間のグラグです。
P4(Socket423) は、内部温度が32℃という比較的低い温度であるため、静音サーバーに向いていると思います。
Pentium4(Socket423) は、Intel i850 チップセット、メモリーには高価な RIMM を使用することで、あまり人気がありませんでした。
しかしCPU自体の発熱が少ないことが、このテストでよくわかりました。
■ 参考資料 2
C3 のサーバー本体ケースの側面フタを開けると、CPUの内部温度はどのような変化があるか実験しました。
![]()
C3サーバーのケースのフタを開けた温度の変化
左のグラフでは、7:40 にサーバーの側面フタを開けました。開けた後、ケース内の熱が電源ファンだけでなく、側面からも放熱されるので、約1℃ぐらい下がっていることがわかります。
CPU冷却ファンを使わなくても、電源のファンだけでサーバー運用に耐えると判断しています。
サーバーのケースを開けて、CPU内部温度の変化を調べたテストですが、厳密なテスト環境ではありません。
このテスト後の思いつきですが、ケース内冷却対策の効果を比較するためには、(逆にHotSaNIC を利用して、)対策前と対策後の温度差が大きい方法を探せばいいのだと思いました。どちらかというと発熱対策が重要なCPUである AMD Athron での発熱対策に便利かもしれませんね?
このページのテストは、思いつきで集めた HotSaNICのグラフを集めたものです。読んでくれた方々には、少しでもお役に立てばうれしいです。
VIA C3 の有益な情報を提供してくれた「VIA Processors」さん、C3 の温度特性をレポートしてヒントをくれた「どいなか村」さんにはたいへん感謝しています。ありがとうございました♪
■ 参考資料 32003/08/02
Apache-1.3.28 をソースからコンパイルした時のCPU温度変化のデータを取りました。
サーバーマシン上では、通常どおり Apache-1.3.27 を稼動している状況で、コンパイルとインストールを実行しています。
![]()
サーバーの稼動中にApacheのソースをコンパイルした時の温度変化
左のグラフでは、23:30 にサーバーで Apache-1.3.28 のコンパイルを実行しました。その後、23:33にインストールを実行しました。
ソースのコンパイルを実行すると負荷がかかり温度が上昇してゆきます。インストールのスクリプト実行でも、負荷のために温度が上昇していることがわかります。
上記の2つの処理の後は、CPUに熱が蓄積しているので、温度の下降に時間がかかっています。![]()
コンパイル前後の温度変化のグラフ
上記のグラフの時間軸をちじめたグラフです。
CPUの処理後では温度の下降がなだらかになっています。
( サーバーのケースのフタは閉じています。)
Apache-1.3.28 のコンパイル実行時には、室温は約30℃ ( 平年よりも低め )で、CPUの温度は39〜44℃でした。
このグラフは 2003/08/01 現在、低発熱のC3( 800MHz ) をファンレスで運用中での温度グラフです。
もどる