パソコン分解講座
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■ パソコンを分解してしくみを知る
このページでは1台のパソコンを分解してしくみをやさしく説明します。
パソコンにはノート型からデスクトップ型までさまざま な大きさの製品があります。
そして、パソコンはどれもたくさんの部品を組み合わせて組み立てられています。
パソコンは大型でも小型でも、実は部品がちょっとづつち がうだけでしくみはどれも同じなのです。
1台のパソコンを分解してしくみを知ることで、ほかの種類のパソコンのしくみを理解できます。
このページでは、中学生を対象にパソコンを1台分解して、そのしくみを知ってもらうために作りました。
NPYが後援企業や関係団体の支援を受けて開催している「パソ コン組み立て分解講習会」の参考資料として作成・公開しています。
NPY(ネットデイ・プロジェクト・横浜)は横浜市ネットデイを支援するNPOでボランティアです。横浜の市立学校に校内LANを 引く工事や生徒、先生、 父兄のIT支援をしています。
■ このページで説明する手順と説明の全体像です。
工 具を準備する
パソコンを分解する前に作業場所の準備と、工具を準備します。
■ 作業場所の準備
- 分解作業場所のテーブルには、新聞紙やシートを敷きその上で作業をします。
- 分解作業では電線やねじなどを保管する箱や磁石付き皿を用意します。
■工具の準備
- ドライバー (+大、+小)
- トルクスドライバー(星型)
- 時計ドライバー
- ラジオペンチ
- 磁石付きネジ皿
- ティッシュペーパー、ゼムクリップ
トルクスドライバーはハードディスクの分解で使う。
先端が6歯星型のドライバーです。
ケータイ用ドライバーは5歯なので使えません。
パソコンのケースを開ける
■ 製品情報をさがす
パソコンを分解する前に、メーカーのホームページに分解方法の資料があるか調べて みる。
今回は DELL の OptiPlex-GX100 という製品のサポートページから資料をダウンロードして参考にしました。
Dell OptiPlex GX100システム サービスマニュアル: スモールフォームファクタシャーシ ― 部品の取り外しと交換
http://supportapj.dell.com/support/edocs/systems/opgx100/ja/sm/remsff.htm
※ パソコンメーカーによっては自社製品の資料を一般公開していない場合があります。
公開されていない場合は自分で試行錯誤して分解方法を見つけてください。
パソコンメーカーの違う場合は、Google Yahoo のキーワード検索でみつけてください。
■ ケースのカバーを開ける
- 背面のフックを押込む。
- 左右側面の黒いプラスチック部を押したまま、
- ケース後部を持ち上げる
ケー スを開けた写真
主 要部品はどれだ?
■ 主要部品をさがす
パソコンはたくさんの電子部品でできています。
パソコンは部品たちのチームプレーによって動いています。
特に重要な部品を見える範囲でさがしてみましょう。
- CPU ( Center Processor Uint) : コンピューターの計算や処理を実行する部品
- メモリー : プログラムやデータを読み込む記憶装置
- フロッピー・ディスクドライブ : フロッピーディスクにプログラムやデータを読み書きする装置
- CD-ROM ドライブ : CD-ROM に書き込まれているプログラムやデータを読み込む記憶装置
- ハードディスク : フロッピーディスクにプログラムやデータを保存する装置
- 電源ユニット : 各部品や装置に電源を供給する装置
- マザーボード : コンピューターの主要な部品をつないでいる基板(メインボードともいう)
■ 各部品紹介
現在、世界で使われているパソコンはこのような部品で組み立てられています。
CPU、CD-ROMドライブ、フロッピードライブ
ハードディスク、電源ユニット
毎年新型のパソコンが発売されますが、部品が新しいだけで部品の基本構成は同じです。
ケーブルをはずす
■ ケーブルをはずす
- すべての部品は電源用と信号用のケーブルでつながっています。
- ケーブルをていねいにはずします。
信号 ケーブル
・ フロッピー、CD-ROM、ハードディスク用ケーブルです。
・ この電線の束にデジタル信号が通ります。
電源 ケーブルの色が電圧を表します
■赤は+5V
■黄は+12V
■黒はアース
■ 部品をケース本体からはずす
- パソコン製品の説明書やマニュアルがあれば分解方法を読みましょう。
- 大きな+ドライバーを使って主要な部品を全部ケースからはずします。
- ネジ類は皿や箱など1ヶ所に集め、なくさないよう注意します。
■ 部品のつながりをチェック
マザーボードを中心にフロッピー、ハードディスク、CD-ROMドラ イブがつながれています。パソコンの中心になるのがマザーボード上のCPUです。
マザーボードから部品をはずす
■ メモリー、CPU をはずす
■ CPUを分解する
マザーボードからCPUとメモリーをはずした写真
CPU は分解がむずかしいので以下の写真を見て理解してください。
※ 分解をする場合は先生か両親立会いのもとで行ってください。
インテ ル製CPU セレロン 400MHz の表側写真。
裏側には製品のくわしい情報が印刷されている。
■ メモリーを分解する
メモリーは分解がむずかしいので以下の写真を見て理解してください。
※ 分解は困難です。半導体部は強固な樹脂に封入されているため分解には専門工具が必要です。
基 板には8 個または16個のメモリーICが基板に付いています。
ノー トパソコン用メモリはサイズが半分で基板両面に8個のメモリーICが付いている。
■ 抵抗、コンデンサーなど
砂つぶやゴマの種のように数ミリの小さい電子部品ですが、1つでも故障すると動か なくなる 重要な働きをしています。
機械部品でいうと、小さなネジや歯車のようなものです。
電子部品の抵抗やコンデンサーと一口にいっても、電子回路目的や用途に応じてさまざまな種類の製品をその特性を生かして使い分けている。
基板上の電子部品
基板に部品番号が印刷されている
C ではじまる部品はコンデンサー
R で始まる部品は電気抵抗
Q ではじまる部品は半導体部品
X ではじまる部品は水晶振動子
GND はグランド(0ボルト)の端子
電気抵抗はサイズが小さいほど流れる電流が少ない。
コンデンサーはサイズが大きいほどためられる電気量が大きい。
フロッピードライブを分解
■ フロッピードライブの分解手順
- +ドライバーの大・小を使って分解できます。
- カバーを開けたら、フロッピーディスクを入れてモーターを手で回してみましょう。
- 磁気ヘッドは上下で2個あります。
- 磁気ヘッドにより、フロッピーディスクの表面に書きもまれている磁気信号を読み取ることができます。
- また磁気ヘッドにより、フロッピーディスクの表面に磁気信号を書き込むことができます。
フ ロッ ピー・ディスクに内蔵されているペラペラな磁気円盤をモー ターで回し、磁気ヘッドで情報を読み書きします。
磁 気ヘッ ドは上下2個あり、磁気円盤の表面と裏面に別々の情報を書 いたり、読んだりします。
CD-ROM ドライブを分解
■ CD-ROM ドライブの分解手順
- 時計ドライバーを使って分解できます。
- トレーは前面にある小さな穴から、細い針金を入れると開きます。( CD/DVDドライブのトレーを開ける )
- レーザー・ダイオードから発射された光がCD-ROM表面で反射し、その反射光をフォトダイオードで読み取ります。
![]()
CD- ROM の円盤を回し、光学ヘッドで読み取ります。
モー ターと光学ヘッドの精密なしくみに注目!
ハードディスクを分解
■ ハードディスクの分解手順![]()
- +ドライバーの小と、トルクス・ドライバー T5〜6 を使って分解できます。
- カバーを開けたら、ディスクを手で手で回してみましょう。
- 磁気データの読み書きのしくみはフロッピーディスクと同じだが、高速回転で大量のデータを保存できます。
表面のネジをトルクスドライバーではずす
裏面のコントローラー基板とモーター
ハードディスクの材質をしらべてみましょう。
電源ユニットを分解
電 源ユニットの分解は危険度が高いので、ここでは分解方法を説明しません。
次の写真と説明を読んでください。
電源ユニットは、コンセントから交流100Vの電気を 取込んで、部品がはたらくために電気を作る装置です。
電源ユニットはパソコンの全部品に電気を供給していま す。
電源ユニットの空冷ファン
電源ユニット自体が高温になるため、冷却用の空冷ファンが付いています。
パソコン内部の部品が発生する熱を、ファンで排出して内部を冷やします。
← 写真左 の穴の開いた面は冷した風の吐き出し口になっています。
マザーボードのしくみを知る
■ マザーボードの機能図
パソコンのマザーボードは部品をつなぐ細かい配線を1枚の板の中につめこんだもの だ
。
基板の 表面に部品が半田付けされている。
基板の 裏面は全面が印刷された電気配線だ。
マザー ボードは約 3mm の厚さのプリント基板で4層以上の配線だ。
● パソコン誕生のトレビア
現在、世界中で一番多く使われているパソコンは、1981年に発売された米国 IBM社の IBM/PC と呼ばれた製品の互換品です。ようするにIBMパソコンの類似品なのです。世界のほとんどのパソコン・メーカーはIBMパソコンの互 換品を作っています。IBM互換パソコンがパソコンの世界標準となっています。
1970年代末に、大型コンピューターを作っていたIBMで、新製品の安価なパソコンの開発チームが組織されました。開発期間が1年と短かったために、 CPUや メモリー、ICな どすべて市販品の安価な部品を集めて設計した。こうして生まれた製品が、現在私たちの使っているパソコンの先祖なのです。その製品の特徴です。
CPUをはじめメモリーほかの半導体部品は1枚の電子基板に組み込まれた物がマザーボードと呼ばれています。
- パソコン部品の半導体はすでに市販されている部品で使い安く作る。
- CPUにはインテル社のCPU製品を採用する。
- OSにはマイクロソフト社のMS-DOSを採用する。
IBM が最初に発売したパソコン IBM/PC
IBM PCの開発時のマザーボード
IBM PC誕生20周年記念で公開されたIBM PCの開発時のマザーボード。汎用的な部品を組み合わせることで実現していたことが分かる。
原典:第3回 本家IBM PCの歴史(1)〜IBM PC誕生
http://www.atmarkit.co.jp/fsys/pcencyclopedia/003pc_history01/pc_hist01.html
● 王道をゆく IBM
世界的な大企業のIBMはその後も、DELLやヒューレットパッカードなど互換 パ ソコン製造・販売業者を訴訟していません。IBM/PCはだれでも市場から部品を買うことが できて、パソコンの設計図ともいうべき仕様書を一般公開したことで、だれでも互換品を合法的に作ることができるのです。IBMは本来大企業向けの大型パソ コン系が主業務なので、競争が激しく安くてもうからないパソコン部門には執着がないようです。
BIOSってなに?
■ BIOSは IBM パソコンのキモだ
マザーボードにはプログラムが書き込まれているメモリー・チップが1つだけありま す。
ラベルを貼ったメモリー・チップにBIOS が入っている
BIOSのチップは茶色のソケットに挿してあることが多い
BIOSはバイオスと発音します、ベーシック アイオー システム( Basic I/O System) の頭文字です。
BIOSのプログラムは iPod や USBメモリーと同じように電気を切っても消えません。
プログラム自体は直接目で見ることはできません。
● BIOSプログラムの中身
- BIOSはパソコンが起動するたびに最初に実行されるプログラムです
- BIIOSは起動時にメモリーなどの自己診断をする。
- BIOSは半導体チップにIBMパソコンの初期設定をする。
- ウィンドウズなどのOSを起動する機器(フロッピー、CD-ROM、ハードディスク)を設定する。
電源を入れてパソコンが起動するまで
■ パソコンが起動するしくみ
- パソコンのスイッチを入れると最初にBIOS が起動して、メモリーなどが故障していないか自己診断します。
- 次にBIOSプログラムは、半導体チップや機器に「君はキーボード担当です。」、「あなたはマウス担当です。」・・・・というように、 IBMパソコンになるための設定をします。
- そしてす べての部品の設定 が終わると、最後にハードディスクからウィンドウズのプログラムを起動します。
1、 BIOSの実行開始画面
2、 自己診断と設定中の画面
3、ウィンドウズXPが起動開始
※ パソコンの起動画面はメーカーや機種により違いますが、BIOSが同じように動いています。
マウスを分解
■ マウスのフタを開けてボールとスイッチを動かしてみる
マウス は上カバーを開けて分解する。
マウス ボールとマウスのコントローラー・チップ
ボール が動くと2つの黒い羽根車が回転するしくみだ。
羽根車 の回転を読み取るセンサーの写真。
・マウスを平らな場所で動かすとボールが回転します。
・ボールが回転すると密着する2個の羽根車も回転します。
・2個の羽車の回転をセンサーが読み取って、「上下」と「左右」方向のマウスの移動距離がわかります。
キーボードを分解
■ キーボードはキートップを全部はずしてから上カバーをはずす
キー ボードは
キー ボードの全部のキーをはずした写真
■ キーを押すと上下2つの電気接点が接触して文字をパソコンに送り出す
キーボード
キーを 押すとその下にある電気接点が接触する
電気接 点が接触するとキーの文字をパソコンに送る基板
まとめ
■ 工事中
現在、世界で一番多く使われているのが IBM/PC と呼ばれる IBM パソコンの互換製品です。
IBM /PC
参考資料
■ 関連書籍
■パソコンの故障修理や改造には知識ですが、インターネットで分解や改造のページ を見ることができます。
見てわかる パソコン解体新書
大島篤 ソフトバンク株式会社
パソコンや周辺機器の内部を3DCG(3次元コンピューター・グラ フィック) で描きわかりやすく仕組みを説明した図鑑。
パソコン解体全書
大島篤 ソフトバンク株式会社
「見てわかる パソコン解体新書」を1冊に編集した図鑑。
● デスクトップパソコンの分解、修理
● ノートパソコンの分解、アップフレード
● 台湾パソコン組み立て工場訪問記
SONY VAIO を製造する台湾の東日工業と、マザーボードのメーカーとして有名な ASUS 社(華碩電脳)の工場訪問記です。1997年6月
パソコ ン組み立て工場訪問記
マザー ボード製造工場訪問記
謝辞
■ 日本航空さま寄贈パソコンをありがとう
パソコン分解講習会では、株式会社日本航空さまより寄贈されたリユースパソコンを 利用させていただいています。
不要になったパソコンをていねいに点検・整備された状態で
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