RAID Box ACS-7500レポート[1]

Updated : 2004/02/14   


 
RAID BOX と テストマシン
■ このページでは、RAID Box ACS-7500の試用情報を公開しています。
 このページでは、Accusys 社製 ATA RAID Kit「ACS7500」を、RedHat Linux 9 で試用した情報を公開しています。
2003年に Promise 製 ATA-RAID Card FasTrak-100 をテストしました。当時のテスト結果として、便利だがRAID管理には煩雑な作業が増えることがわかりました。今回は安価だが管理のらくな RAIDブラックボックスの ACS-7500 をテストすることにしました。
 実際にクラッシュに遭遇して「結局はリビルドは不可能だった・・・。」という事態に陥らないために、最初にリビルドのテストを実施しました。このページ では、 リビルドについての記事だけを書いてあります。

 当サイトでは、自宅サーバーマシンをこの RAID Box を使用して構築し、公開サーバーとして約1年間運用する計画です。
今回の 「RAID Box "ACS-7500"レポート[1]」では、ACS-7500 のハードウェアについての調べた資料を公開します。
また次回の「RAID Box "ACS-7500" レポート[2] 」では、サーバーを構築する実装過程での資料を公開する予定です。


■   入手前に収集した ACS-7500についての情報など
このページを利用するにあたり、ACS-7500についての情報と予備知識を補足します。

● メーカー Accusys の公式Webページ

 URL: http://www.accusys.com.tw/75.htm

● ACS-7500 の仕様など


Acusys 社製 ATA RAID Kit「ACS-7500」の仕様
RAID レベル ... 1 ( HDDを2台使用するミラーリング専用)
外形寸法     (PC用ATXケースの5イ ンチベイの2個分のスペースに収まります。)
幅: 146.2mm
長: 224.6mm
高: 85.1mm
RAID Box ケース本体は、アルミニウム製です。

機能
ATA RAID チップを内臓し、接続されたディスク2台で RAID 1 を形成します。
ハードディスクのホットスワップが可能です。
Ultra ATA 33/66/100/133 インターフェースに対応しています。
IDE ハードディスク2台を専用カートリッジにて装着/脱着できます。
専用カートリッジは RAID Box 本体に付属のカギでロックすることで接続されます。
OSに依存せずに BOX自体が1台の IDEディスクとして認識されます。
RAID 1 (ミラーリング)に対応し、コマンドを一切必要とせずに自動で構築・冗長化する。
RAID Box の稼動中の状態は、前面パネルのLEDランプでモニターできる。

注意事項
特定のHDD製品との組み合わせ構成では相性問題が発生している ようです。
いくつかの注意事項を入手しましたので下記の記事をお読みください。


付属する「ユーザーガイド」は、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、日本語の6ヶ国語で書かれた物が1冊の冊子になっているものですが、日 本語 訳文にはフォント欠落があり残念です。

テストした ACS-7500 は、インターネット通信販売会社 スタート から購入した製品です。


● 事前に入手できる障害情報や注意事項など

 ACS-7500 については、販売会社から次の注意事項が公表されていますのでご注意ください。
下記の「パーツの相性問題」の状況によっては、RAIDとして利用できない場合があるのでご留意ください。


【  製品情報と注意事項  】

▼ Western Digital 製ハードディスク用ドライブキャリアー
 Western Digital 社製ハードディスクを使用する場合は、電源コネクターと IDEコネクターの間隔の位置が合わず、付属のドライブキャリアに装着できません。そのために同社で用意している 「Western Digital 製ハードディスク用ドライブキャリアー」を入手して使用します。

▼ INTELチップを搭載したマザーボードを推奨しています。
 現在、Xeon搭載マザーボード及び、VIA、SiS製のチップを搭載したマザーボードにおいて相性問題があるようです。購入前に使用するマザー ボー ドのチップセットあらかじ御したほうがよさそうです。(未確認です。)

▼ マザーボードに関係する相性問題の回避
 マザーボードとの相性問題が発生した場合、BIOSでの HDDのモードをLBAなどに設定することで回避できる場合もあるそうです。

▼ HDDの相性問題の発生している製品があります
 IBM製 IC35L***AVV207-*シリーズとは相性が 悪いそうです。
調べた範囲では Seagate 製HDDでは相性問題がないようです。

▼ 最新BIOS
 ACS-7500 のメーカーである Accusys社の Webサイトでは、の最新 BIOS を配布しています。現在公開・配布している最新版は、現在国内販売されている商品の版と同じもののはずなので必要はないでしょう。

URL : http://support.accusys.com.tw/mainfram/tech.htm




■  このページの情報は自己責任で利用してください

 以下の手順は、すべての Linux での ACS7500 の動作を保証するものではありません。1つの実行事例であり、参考事例として利用してください。設定や作業の手順の実行は、メーカーの公式マニュアルをよ く読んで自己責任において行ってください。
設定手順や作業によって発生した障害や損害については、一 切の責 任を負いませんのでご了承ください。




■  このページで説明する手順と説明の目次です。
    1. ACS-7500 を知る
    2. RAIDのリビルドを実行する
    3. テストしてわかったこと
    4. 謝辞

 ACS-7500 を知る

 ● 製品の写真です

 Acusys 社製 ATA RAID BOX 「ACS-7500」は、2台の ATA ハードディスクを RAID1(ミラーリング) で運用するための RAIDユニットです。製品本体と付属品の写真をご覧ください。

ACS-7500の全体の写真 ACS-7500の装着品をはずした写真です。
 5インチベイの2個分のスペースに収まるサイズの本体です。
 ハードディスクを2台のカートリッジにセットし本体に収納します。

 ● ACS-7500 を構成するパーツ

 ACS-7500 は、コントローラーと呼ばれるケース本体と、ドライブキャリアーと呼ばれるハードディスク・カートリッジ2台で構成されてい ます。ドライブキャリアーは、 付属のキーでコントローラーにロックすることで運用できます。


本体側面の写真です。 ハードディスクカートリッジのクローズアップ写真です
   コントローラー本体のケース側面は、仕上がり精度の良いアルミ製です。 ドライブキャリアーは、仕上がりのよい鉄製です。

本体の正面写真です。 本体の後ろ側は6センチ角ファンが付いています。
    本体アルミケース奥に RAIDインターフェース基板があります。後側の、Jumper、IDEソケット、6センチ角ファン、電源ソケットです。

 写真の本体前面には、8個の LEDランプと 2個の半円LEDランプがあります。
このLEDランプ表示の組み合わせで、RAID Box の運用状態を知らせるしくみになっています。


ドライブキャリアーのコネクター部分の写真です ハードディスクをセットしたカートリッジの写真です。

右の写真は、Seagate製の大容量 ATA 3.5インチディスクを、それぞれドライブキャリアにセットした写真です。

● RAID コントローラー基板はケース内部の奥に固定されています

RAIDコントローラー基板はBoxの奥にあります RAIDコントローラー基板(2)
 Box 後部のファンの付いたプラスチック板のネジをはずすと、写真のようにRAID コントローラー基板が入っています。
 コントローラー基板には、Accusys のロゴ入りのコントローラー・チップ(ACS75011)が搭載されています。

  ● ACS-7500 の特徴

 この ACS-7500 のRAIDシステムの特徴は、この製品(Boxにセットされたミラーディスク2台)の単体が1台のハードディスクとしてOSから認識されて運用 される点です。Box に内臓された RAID  インターフェースは、ハードウェアRAID のブラックボックスとしてOSに認識されて、OSの種類に依存せずにBox単体で RAID 1(ミラーリング) の機能をすることができます。
 そのために、通常はRAID管理に利用される raidtools のような管理ツールは必要なく、管理者は写真の本体LEDランプの表示だけを判断情報にして運用することになります。
ユーザーは単純にこのBoxを1台のハードディスク とみなして、サーバー構築・運用することができるわけです。


 RAID のリビルドを実行する

 まだわたしは ACS-7500 という製品の RAID 1( ミラーリング) とリビルドの性能は知りません。
RAID Box を利用する目的は、ハードディスクの冗長性を確保することですから、クラッシュが発生しても継続してサーバー運用できることと、ホットスワップでHDDの リビルド、 ができなければ利用する意味がありません。そこで、仮に購入後に順当な手順で RAID 1 で構成するサーバーが完成したとしても、実際にクラッシュに遭遇してから「結局はリビルドは不可能だった ・ ・ ・ 。」という事態に陥らないために、リビルドの確認テストを実施しました。
このページでは、以下リビルドについての記事だけを書いています。


 ● 「1台のハードディスクがクラッシュした。」と仮定してリビルドを次の条件で実施しました。
 ACS-7500 でリビルドをする場合は、付属のカギで先にロックされたハードディスクがソースドライブ(コピー元) になり、その次にロックされたハードディスクがバックアップドライブになります。この製品の重要なポイントは、カギをロックす る順番で「コピー元ドライブ」と、「コピー先ドライブ」が決まることです。順番を間違えるとすべてを失うことになるので、ユーザーはロックの順番だけは慎重に作 業します。日本語マニュアルの説明がわかりにくいので、英文マニュアルの説明を 読ん でみてください!

 ● さっそくミラーリングのリカバリーを次の手順で実行しました。
 1、 テストマシンのマザーボードの IDEインターフェースコネクターに、ACS-7500をIDEフラットケーブルで接続する。 

ACS-7500をマシン本体に接続した写真です。 テストマシンはマイクロATXケースでBoxを内臓できません。

 2、ACS-7500 の2個のドライブキャリアを本体からはずし、2台のハードディスクをそれぞれセットします。

  これで 2台のハードディスクは、RAID1(ミラーリング)の接続ができました。

 3、ドライブキャリアー上側の1台だけをACS7500本体にカギでロックし、マ シンを起動させてBIOSを画面を表示させます。

BIOS画面ではACCUSYS ACS7500 CVDL と認識されています。 ACCUSYS ACS7500 CDVL と認識されています。


4、Red Hat Linux 9 の起動時の「ハードウェア認識メッセージ」を確認します


# dmesg
       < 途中を省略しました >
ide: Assuming 33MHz system bus speed for PIO modes; override with idebus=xx
VP_IDE: IDE controller at PCI slot 00:07.1
VP_IDE: chipset revision 6
VP_IDE: not 100% native mode: will probe irqs later
ide: Assuming 33MHz system bus speed for PIO modes; override with idebus=xx
VP_IDE: VIA vt82c686b (rev 40) IDE UDMA100 controller on pci00:07.1
    ide0: BM-DMA at 0xd000-0xd007, BIOS settings: hda:DMA, hdb:pio
    ide1: BM-DMA at 0xd008-0xd00f, BIOS settings: hdc:DMA, hdd:pio
hda: C/H/S=19158/16/255 from BIOS ignored
hda: ACCUSYS ACS7500 CDVL, ATA DISK drive ← 1台として認識されています
blk: queue c03c9f40, I/O limit 4095Mb (mask 0xffffffff)
hdc: NEC CD-ROM DRIVE:28B, ATAPI CD/DVD-ROM drive
       < 以下を省略しました >

  この dmesg コマンドで得られたデータは、Linux 9 を起動後に取得したものです。


 5、Linux を起動後、下側ドライブキャリアーカギをロックすると同時に ACS7500 はリビルドを開始します

リカバリー実行中の写真です。
 右の写真では、ソースドライブ(上段ドライブキャリア)からバックアップドライブ( 下段ドライブキャリアー )にコピーが開始されて、リビルド実行中のようすです。

 リビルドが開始されると、「横1列に並んだ8個のLEDが全部点灯して、コピーが進むにつれて左側のLEDから消灯してゆきます。」とガイドの書いてあ り ます。そのとうりに、最初はLEDの8個全部が点灯し、次に左端の1個が点滅をはじ めて、リビルドが全体の 1/8 工程終わるごとに1つづつ消灯してゆきます。

 
今回、40GB ( 5200rpm) のハードディスクのリビ ルドに要した時間は、約3時間30分でした。リビルドが終了すると、8個のLED が左右方向にスキャンするように点滅します。
ACS-7500 を運用中は、つねにLEDランプの点灯 が左右にスキャンをしているのが正常な状態だそうです。トラブルの警告ではないそうです。

 リビルドの実行中も、Lunux を通常どうり使用することができました。しかし、気分の問題でリカバリー実行中なので負荷の大きいコンパイル作業などは控えました。

 リビルドが無事に終了して、その後は各種のサーバーソフトウェアや管理ソフトをインストールしていますが問題なく使用しています。  ACS7500の内臓ファンの騒音は大きめです。後日に何らかの静音対策をする予定です。



●  リビルドを実行したハードディスクについて、情報をLinux のコマンドでしらべました


## Red Hat Linux 9 をインストールしたハードディスクの各種データです。 ##

[root@march root]# mount  マウントされているデバイスをしらべる
/dev/hda2 on / type ext3 (rw)
none on /proc type proc (rw)
usbdevfs on /proc/bus/usb type usbdevfs (rw)
/dev/hda1 on /boot type ext3 (rw)
none on /dev/pts type devpts (rw,gid=5,mode=620)
none on /dev/shm type tmpfs (rw)
/dev/hda6 on /tmp type ext3 (rw)
/dev/hda3 on /var type ext3 (rw)

[root@march root]# df  ディ スクパーティションの割り当て情報をしらべる
Filesystem           1K-ブロック    使用   使用可 使用% マウント位
/dev/hda2             25197852   2721840  21196004  12% /
/dev/hda1               297693     18428    263895   7% /boot
none                    252856         0    252856   0% /dev/shm
/dev/hda6              1377068     34880   1272236   3% /tmp
/dev/hda3             10582764    267504   9777672   3% /var

[root@march root]# cat /proc/mdstat  RAIDのステータスを調べるコマンドです
Personalities :
read_ahead not set
unused devices: <none>

[root@march root]# hddtemp /dev/hda  HDDの温度を測るコマンドです
/dev/hda: ACCUSYS ACS7500 CDVL: S.M.A.R.T. not available

ACS-7500 は、OSの RedHat Linux 9 からは単体の1台のハードディスクとして認識されていることがわかります。

 テストしてわかったことなど

 わたしは RAID については、ソフト RAID とハードRAID を利用した経験はありますが、今回のように ブラックボックスのような RAID ユニットを使用するのははじめてでした。

 ● 今回のリビルドのテストを実行して、ACS-7500について気づいたこと、わかったことを書いておきます。

 ● インプレッション

 今回のテストは、サーバー構築中のディスクをACS-7500 にセットして RAID 1(ミラーリング)のリビルドを実行した時のレポート記事でした。まだ公開用サーバーとしての運用はしていませんが、このあとも ACS-7500 のRAID1 の状況下でのソフトウェアの make やサーバーの自動テストも支障なく使っています。
 それにしても RAID系のコマンドを使わずにミラーリングのリカバリーができるのは便利でした。
 自宅サーバーに適しているCPUの VIIA-C3 でも、問題なく RAID 1を利用できることが確認できました。
 このデバイスについてのわたし流の解釈ですが、「OSに依存しないRAID 」というよりも、「内臓 RAID コントローラーが、接続された2台のディスク間の同期を自動的に実行するハードウェア・デバイス」であり、その結果として「 RAID 1 ( ミラーリング ) 機能」ができるのだと理解できました。
内臓ファンの騒音を軽減できれば、自宅サーバーとしても安心して利用できそうです。


 この ACS-7500 は、テスト後もそのままサーバー構築作業を続け、サーバー運用に問題ければ(騒音対策をして)自宅サーバーとして運用する予定です。無事にサーバー運用す ることがで きた時は、また運用レポートを作成して公開する予定です。期待しないでお待ちください。


 謝 辞

 RAID Box ACS-7500 について、資料提供やアドバイスいただき感謝しています。

有限会社リバティー
DOS/V パーツショップ スタート

  親切なサポートをありがとうございました。


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